EcoFlow vs Jackery、どっちを買う?実稼働時間と拡張コストで出した結論

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EcoFlowとJackery、調べると必ずこの2社が出てきますよね。スペックも値段も近い。で、結局どっちなの?という質問にスペック表だけで答える記事は山ほどあるので、この記事では一歩踏み込んで 「その容量で家電が何時間動くか」「6,144Whまで増やすといくらか」を実際に計算 して比較します。

僕はJackery 1000 Newを栃木の自宅で使っていて、友人がEcoFlow DELTA 2 Maxを持っています。去年のキャンプで友人のEcoFlowを車から降ろしたとき、23kgの重さで腰にきたのをよく覚えています。一方で自宅の据え置き防災用として見ると、あの重さはむしろ「動かさない前提」なら気にならない。この「持ち出すか、据え置くか」が両者を分ける最大の軸 です。

先に結論を言うと、キャンプ・車中泊で持ち出すならJackery、家に据えて防災・高出力家電・将来の拡張を狙うならEcoFlow です。理由を数字で示していきます。


まず設計思想が違う:拡張のEcoFlow、持ち運びのJackery

ブランドの歴史はどの比較記事にも書いてあるので省きます。買うときに効いてくる違いは1点だけ。

  • EcoFlow DELTA 2 Max … 据え置きを前提に、高出力(X-Boostで3,400W)・高速充電(AC約1.1時間)・最大6,144Whまでの拡張 に振った「家の小さな発電所」型。
  • Jackery 1000 / 2000 New軽さ(1000 Newは10.8kg)・長寿命(4,000サイクル)・頻繁なセール価格 に振った「持ち出し」型。拡張は非対応で1台完結。

この設計思想の差が、後述する稼働時間・出力・コストの全部に効いてきます。


スペック比較表(2026年5月時点)

項目EcoFlow DELTA 2 MaxJackery 1000 NewJackery 2000 New
容量2,048Wh1,070Wh2,042Wh
定格出力2,400W(X-Boost 3,400W1,500W(瞬間3,000W)2,200W
重さ約23kg約10.8kg約17.9kg
AC充電(単独)約1.1時間約1.7時間(緊急60分)約1.7時間(0→80%約66分)
バッテリーリン酸鉄(LFP)リン酸鉄(LFP)リン酸鉄(LFP)
サイクル寿命3,000回以上4,000回4,000回
拡張バッテリー最大6,144Wh(+2台)非対応非対応
実勢価格の目安約14万円前後セール時 約6.6万円〜セール時 約12万円〜

価格は変動が激しいので「目安」です。特にJackeryは後述のとおりセール頻度が高く、定価ではなくセール実勢で考えるのが現実的ですよ。


【この記事だけ】家電別・実稼働時間シミュレーション

スペックの「2,048Wh」と言われてもピンと来ないですよね。そこで 実効容量(公称容量 × 変換効率0.85)÷ 家電の消費電力 で、各モデルが何時間動くかを計算しました。

計算前提:インバーターの変換ロスを15%と見込み、実効容量を EcoFlow DELTA 2 Max=約1,741Wh / Jackery 1000 New=約910Wh / Jackery 2000 New=約1,736Wh として算出。

家電(消費電力)EcoFlow DELTA 2 MaxJackery 1000 NewJackery 2000 New
冷蔵庫(150W)※約11.6時間約6.1時間約11.6時間
エアコン6畳(平均400W)約4.4時間約2.3時間約4.3時間
電子レンジ(1,000W)約1.7時間(3分×約34回)約0.9時間約1.7時間
ドライヤー(1,200W)約87分約45分約87分
電気毛布(50W)約34.8時間約18.2時間約34.7時間
CPAP(40W)約43.5時間約22.7時間約43.4時間
スマホ充電(約19Wh/回)約91回約48回約91回

※冷蔵庫は表示150Wでもコンプレッサーが間欠運転するため、実際の平均消費はその1/3程度。実運用では2,000Wh級なら丸1日以上、1,000Wh級でも半日以上 冷蔵庫を維持できる計算です。

ここで見えるのは、2,048WhのEcoFlowと2,042WhのJackery 2000 Newは稼働時間がほぼ同じ だということ。容量帯が同じなら「動く時間」では差がつきません。差がつくのは次の 出力(動かせるかどうか)コスト です。

我が家は5人家族なので、停電時にまず効くのは「冷蔵庫を止めない」こと。2,000Wh級なら冷蔵庫を1日以上回しつつ、スマホ5台を何度も充電できる余裕があります。


X-Boost(EcoFlow)の正体と、出力で動く・動かないの境界

稼働「時間」が同じでも、そもそも その家電が動くか は出力で決まります。ここがJackeryとEcoFlowの実用上いちばん大きな差です。

  • Jackery 1000 New(定格1,500W) … ドライヤー(1,200W)はギリOK。1,500Wを超えるハイパワードライヤーや、2,000W級のIHクッキングヒーターは動きません。瞬間最大3,000Wはモーター起動時のサージを受け止める用で、連続使用枠ではない点に注意。
  • Jackery 2000 New(定格2,200W) … 大半の家電をカバー。ただし2,200Wが上限。
  • EcoFlow DELTA 2 Max(定格2,400W+X-Boost 3,400W) … ここが独自。

X-Boostは、出力電圧を少し下げることで「見かけの消費電力」を抑え、定格を超える抵抗負荷の家電(ヒーター・電気ケトル・ドライヤー・一部のIH)を動かす機能 です。電圧が下がるぶん加熱はやや穏やかになりますが、「定格オーバーで即停止」を避けられる。停電時に2,000W級のIHや高出力ドライヤーを使いたいなら、この3,400Wは効きます。

注意点として、X-Boostはモーター・コンプレッサー系(冷蔵庫・電動工具など電圧変動に弱い機器)には非推奨。あくまでヒーター系の抵抗負荷向けの裏ワザだと理解しておくと失敗しません。

まとめると、「1,500W超の高出力家電を停電時に動かしたい」ならEcoFlow一択。Jackery 1000 Newではそもそも起動しない家電が、EcoFlowなら動く場面があります。


コストで比較:単体ならJackery、大容量化ならEcoFlow

ここも他では見ない切り口です。Wh単価(1Whあたり何円か) で実勢価格を割って比べます。

単体購入のWh単価(2026年5月のセール実勢ベース)

モデル実勢価格の目安容量Wh単価
Jackery 2000 New約120,000円(セール時)2,042Wh約59円/Wh
Jackery 1000 New約66,000円(セール時)1,070Wh約62円/Wh
EcoFlow DELTA 2 Max約143,000円(定価帯)2,048Wh約70円/Wh

Jackeryは年に何度も 45〜50%オフ の大型セールをやります(2026年4月実績で1000 New 約65,890円、2000 New 約119,898円)。セール実勢で見ると単体コスパはJackeryが明確に上。「定価」で比べると差は縮みますが、Jackeryを定価で買う人はほぼいません。タイミングを待てるならJackeryが財布に優しいですよ。

ところが「大容量に増やす」とEcoFlowが逆転する

EcoFlow DELTA 2 Maxは専用エクストラバッテリー(2,048Wh)を67,280円(税込) で追加でき、最大2台で6,144Whになります。ここで面白いのが、拡張バッテリー単体のWh単価は約33円/Wh と本体よりずっと安いこと。

大容量構成内訳合計容量合計金額Wh単価
EcoFlow 本体+拡張×2143,000+67,280×26,144Wh約277,560円約45円/Wh
Jackery 2000 New ×2台120,000×2(セール)4,084Wh約240,000円約59円/Wh

「とにかく大容量を安く」ならEcoFlowの拡張が勝ちます。 しかも1台に連結されるので管理が一元化でき、Jackery 2台持ち(別々に充電・別々に持ち運び)よりスマートです。長期停電に本気で備えるなら、この拡張性は大きな武器ですね。


バッテリー寿命:地味にJackeryが優秀

モデルサイクル寿命
Jackery 1000 New / 2000 New4,000回
EcoFlow DELTA 2 Max3,000回以上

週1回の充放電なら、Jackeryは約77年、EcoFlowは約58年。どちらも実質一生モノですが、毎日使う(テレワークのUPSや日常の節電運用)なら4,000回のJackeryが安心です。日常使いの節電についてはポータブル電源の普段使いで電気代を節約する方法も参考にしてください。


充電速度とソーラー

  • AC充電:EcoFlow約1.1時間 > Jackery(通常約1.7時間、緊急モードで約60〜66分)。台風接近の予報が出てから満タンにする、という使い方ではEcoFlowの速さが効きます。
  • ソーラー:EcoFlowは最大1,000Wのソーラー入力に対応し、AC併用で43分まで短縮可能。Jackeryも各容量に応じたSolarSagaパネルが揃っています。

ソーラー運用を考えるならソーラーパネルセットの選び方、自宅のベランダ・庭で発電して元が取れるか試算したベランダ太陽光発電の検証記事が役立ちます。一軒家で屋外スペースがある我が家のような環境だと、ソーラー併用の相性はかなり良いですよ。


用途別おすすめ(このまま選んでOK)

あなたの状況おすすめ決め手
キャンプ・車中泊で毎回持ち出すJackery 1000 New10.8kgで片手で運べる・セールで安い
大容量を持ち出したい(ファミキャンプ)Jackery 2000 New17.9kgとEcoFlowより5kg軽い
家に据えて防災・日常UPSEcoFlow DELTA 2 Max高速充電+3,400W+拡張
停電時に2,000W級IH/ドライヤーを使うEcoFlow DELTA 2 MaxX-Boost 3,400Wが必須
長期停電に本気で備える(大容量を安く)EcoFlow+拡張バッテリー6,144Whで約45円/Wh
とにかく安く1台目Jackery 1000 Newセール時6万円台

我が家(栃木の一軒家・5人家族)は、車庫脇に据え置く防災用としてはEcoFlowの拡張性に惹かれつつ、実際に毎日触っているのは軽いJackery 1000 New、という使い分けに落ち着いています。ちなみにテスラを停電時の給電源にする手もありますが、車を動かせなくなるリスクがあるので、我が家はポータブル電源と役割を分けています(テスラ Model Y の自宅200V充電環境に絡めて検討した話)。


EcoFlow DELTA 2 Max

EcoFlow DELTA 2 Max

約143,000円(セールで変動)

容量 2,048Wh(拡張で最大6,144Wh)
定格出力 2,400W(X-Boost 3,400W)
重さ 約23kg
AC充電 約1.1時間(ソーラー併用43分)

Good

  • ・X-Boost 3,400Wで2,000W級IH・高出力ドライヤーも動く
  • ・拡張で6,144Wh・大容量化のWh単価は約45円/Whと優秀
  • ・AC約1.1時間の高速充電

Bad

  • ・約23kgで持ち運びには不向き(据え置き向け)
  • ・サイクル寿命は3,000回とJackeryよりやや短い
  • ・単体のWh単価はセール時Jackeryに劣る

Jackery ポータブル電源 1000 New

Jackery ポータブル電源 1000 New

約89,900円(セール時6万円台)

容量 1,070Wh
定格出力 1,500W(瞬間3,000W)
重さ 約10.8kg
サイクル寿命 4,000回(ChargeShield 2.0)

Good

  • ・約10.8kgで片手でも運べる最軽量クラス
  • ・セール時6万円台の高コスパ
  • ・4,000回の長寿命+62種の保護機能

Bad

  • ・定格1,500Wで2,000W級IHは動かない
  • ・拡張バッテリー非対応

Jackery ポータブル電源 2000 New

Jackery ポータブル電源 2000 New

約179,800円(セール時12万円前後)

容量 2,042Wh
定格出力 2,200W
重さ 約17.9kg
サイクル寿命 4,000回(約10年)

Good

  • ・EcoFlow DELTA 2 Maxより約5kg軽い2,000Wh級
  • ・4,000回の長寿命設計
  • ・セール時のWh単価は約59円/Whと好コスパ

Bad

  • ・拡張バッテリー非対応
  • ・X-Boost相当の出力底上げ機能はない

よくある質問

X-Boostって普通の出力と何が違うの?危なくない?

X-Boostは出力電圧を少し下げて見かけの消費電力を抑え、定格2,400Wを超える抵抗負荷(ヒーター・ケトル・ドライヤー)を動かす機能です。EcoFlowの正規機能なので危険ではありませんが、電圧が下がるぶん加熱は穏やかになります。冷蔵庫やポンプなどモーター系には使わないのが無難です。

EcoFlowの拡張バッテリーは後から買い足せる?

買い足せます。まず本体(2,048Wh)だけで使い、足りなくなったらエクストラバッテリー(約67,280円・2,048Wh)を最大2台まで追加して6,144Whにできます。初期投資を抑えつつ段階的に増やせるのが、拡張非対応のJackeryにはない強みですね。

結局セールで安いのはどっち?

頻度・割引率ともにJackeryです。Amazon・楽天の大型セールや公式セールで45〜50%オフになることが珍しくありません。EcoFlowもセールはしますが、Jackeryほど高頻度ではない印象です。単体コスパ重視ならJackeryのセールを待つのが正解。

高速充電は電池寿命に悪い?

リン酸鉄リチウム(LFP)は急速充電への耐性が高く、EcoFlowもJackeryの緊急充電モードも、メーカーが寿命を担保した範囲での高速充電です。日常的に緊急モードを多用しても、4,000回(Jackery)・3,000回(EcoFlow)のサイクル寿命の範囲なら神経質になる必要はありません。

マンションでも使える?据え置きが前提なら一軒家向け?

どちらも屋内で使えます。重い据え置き型のEcoFlowでも、定位置に置けるならマンションで問題ありません。マンションの停電・防災対策の具体例はマンションの停電対策にポータブル電源が最適な理由で詳しく書いています。


まとめ

EcoFlowとJackeryは「設計思想が違う」だけで、どちらも優秀です。迷ったらこの3点で決めてください。

  • 持ち出して使う(キャンプ・車中泊) → Jackery(1台目は1000 New、大容量なら2000 New)
  • 家に据えて防災・高出力家電・日常UPS → EcoFlow DELTA 2 Max
  • 長期停電に大容量で備えたい → EcoFlow+拡張バッテリー(6,144Whを約45円/Whで構築)

数字で振り返ると、稼働時間は同容量帯ならほぼ互角・出力(X-Boost)と大容量拡張のコスパはEcoFlow・単体のセール実勢コスパと軽さ・寿命はJackery。あなたが「持ち出すか据え置くか」を決めれば、答えはほぼ自動的に出ます。

全メーカーを含めた総合比較はポータブル電源おすすめ8選を参考にしてください。

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